楽器紹介
ドニパトロ・ティンシャ・ガンター
チベット・ネパールの仏教法具
ドニパトロ(英語では歌う金属 シンギングボウルSinging Bowlと呼ばれる)は
チベット密教で僧侶儀式に用いる仏教の法具です。
金・銀・鉄・水銀・錫(すず)・銅・鉛の金属で作られ、7つの金属の成分が含まれているシンギングボウルは、めったに無いのですが 「セブンメタル」と呼ばれています。
金は太陽・銀は月・鉄は火星・水銀は水星・錫は木星・銅は金星・鉛は土星と対応し
各チャクラの周波数にも対応しています。
満月の夜に月明かりのみで作られたシンギングボウルは、「フルムーンボウル」とよばれ、職人たちはパワーを込めて作るそうです。
大きなボウルは、綿状の柔らかな繊維がついた棒でボウルの側面を叩くと、低い音が鳴り、深い音が響き広がります。
木の棒(スティック)でボウルのふちを撫でながら円を描くように何周か回すと、ゆらぎ「倍音」が響きます。
ドルジェ・ガンター・テインシャ(チベタンベル・チベットシンバル)は、
シンギングボウルと同じようにチベット密教で用いられる仏教の法具です。
直径6センチから8センチくらいで円形です。
皮ひもで吊るした単体のベルや2つのベルが革ひもで結ばれセットになっているものなどがあります。
私は単体のテインシャは、スティック状の水晶の棒で鳴らします。
ベルは女性性、バジュラ(弘法大師が右手に持つ金剛杵 こんごうしょ)は男性性を表していると言われています。
直径14センチ・21センチ・22センチ・25センチ・一番大きな36,5センチ
5つのシンギングボウルは、深い響きで「今ここ」に意識をチューニングし、呼吸を深め 心が静まります。
テインシャやベルは、非常に高く澄んだ音。
その透明感のある音は心やカラダについたホコリのようなモノを払う作用があるように私 由香は感じます。
Soul Sound Lyra
「魂を震わせるような音のライアー」
私が奏でる3台のライアーを紹介します。
ソウルサウンドライアーは、楽譜を見て曲を奏でる演奏用のライアーではなく、音をからだに響かせることを目的に生み出されました。
そのために、共鳴箱(ヴァイオリンやギターにある共鳴の空間)を持たない構造になっています。
共鳴箱がないので、スチール弦の振動が、土台である木を通じて、からだにダイレクトに響きます。
グランドルフィン(トネリコ Ash)
ソウルサウンドライアーの中で、最も弦の数が多く、最も大きなライアーですが、「シ」の音はありません。その調べはイルカから伝わってくる、無邪気な喜びのようなので、「グランドルフィン」と名前がつけられました。
「グランドルフィン」のテーマは、「JOY」無邪気な喜び・祝福・歓喜
ステラ(サクラ・Black Cherry)
私がSound Waveトリートメントで奏でるライアーのうち、36弦の「ステラ」と78弦の「グランドルフィン」は、3弦ずつ同じ音の構成です。
1音につき3本ずつの複数弦で構成されています。そのため、1音が1本のライアーに比べ、より倍音が共鳴し、コーラスのように、より豊かな響きを私達に感じさせてくれます。
「ステラ」のテーマは、「光を下ろす、光に還す」
まるで天界で響いている音のような響き。
レミソラシレミ(DEGABDE)高音域の3オクターブ。
ミニタオ(トネリコ Ash)
勾玉のような形をしたライアー。
1番最初に考案されたソウルサウンドライアー タオライアー(タオの音階DEABレミラシ 4オクターブ48弦)の小型「ミニタオ」12弦の小さなライアー。
テーマは「心と体に響き、本当の自分を思い出す」「本当の自分に戻るのをサポートする」
トネリコ Ashは、ケヤキなどの仲間。太陽と共鳴し、陽のエレメント。
音の響きは、とても明るく広がりがあり、力強い。音の波動も桜や楓よりパワフルに響きます。空間のエネルギーを、瞬時に変えるような力が感じられます。1対1のヒーリングというよりも、広い場所や大勢の前で奏でて音を届ける演奏活動に適しています。
アンドレアスが、ソウルサウンドライアーに用いる木の種類は、サクラ、トネリコ、カエデの3種類です。ライアー材は全て、ドイツの森で育った木々で作られています。シュタイナーによると、木には、それぞれに共鳴する惑星があります。
サクラ・Black Cherryについて…月と共鳴していて、水のエレメント。
体への響きが柔らかく優しく、繊細で染み込むような響きには余韻があり、ゆったりと包まれるような音色です。まるで月の光に包まれているかのように感じます。
陰陽でいうと陰のエネルギーです。
人の体の細胞はほとんどが水なので、ヒーリングライアーに最適なのは、水と親和性のある桜材といわれます。桜の木は、実際に水分の含有量が多いそうです。スペシャルニーズなお子さんや、サポートの必要な方すべてにもっとも有効。月と地球の関係から、人間だけでなく空間のヒーリングにも。
ライアーとは…
ドイツにおいて『静けさを聴く楽器』として発展した現代のライアーは、今からおよそ100年前に生まれました。音楽家プラハトと彫刻家ケルトナーの二人が工夫を重ねて1926年ドイツで誕生。
音の振動による効果が注目され、教育の現場はもとより様々な医療施設における音楽療法・治癒教育などに取り入れられています。
ライアーは、シュタイナー教育において、心とカラダと魂を癒す「治療」を目的とした楽器として考案されました。幼児期には、キンダーハープとよばれる「ラ」を中心にレミソラシレミの7弦のペンタトニックで構成されたものを使います。
シュタイナー学校では、子どもたちが5歳になったら弾くことができる(触れることを許される)キンダーハープ。1年生から3年生まで教室でキンダーハープを用います。
ソウルサウンドライアーの創始者
生みの親であるアンドレアス・レーマンについて
ソウルサウンドライアーは、アンドレアス・レーマンがおよそ30年前に生み出した楽器です。
共鳴箱を持たない一枚板(ドイツの森で育ったトネリコ・桜・楓などの木々)から成る「オープンライアー」と呼ばれるライアーです。
アンドレアスは、ドイツ ベルリンに生まれ、生粋のシュタイナー教育を受けて育ち、シュタイナー学校の教師になります。教師時代にキンダーハープという7弦のライアーの制作依頼を受けたことをきっかけに、ライアー制作をはじめて40年余り。誕生に関わったライアーは、5,000台以上。
初来日は2010年5月。コロナで来日できなくなるまでの10年間、約50回来日し、京都を拠点に活動しているアカシャと共にライアーを生み出すワークショップを全国各地で開催。
現在は、ドイツ南部ボーデン湖に近い村でライアー工房「Marius Leierbauマリウスライアーボウ」を構え、ソウルサウンドライアーのオーダー制作をするほか、大地、木、水を癒やし、地球を銀河系きっての響きの星に戻すことをライフワークとして活動している。趣味は、養蜂と野菜づくり。
Akasha アカシャ
京都府田辺市にてスペースAkasha 主宰 アンドレアス・レーマンが生み出したソウルサウンドライアーと出会い2009年から日本に紹介しはじめた。
自身の手でライアーを生み出す「ライアー制作」のワークショップや音の可能性のすべてを伝える、「宇宙の音・地球の声」(そらのおと・ほしのこえ)体感型ワークショップを全国で展開。
1000台以上のライアーの産声に立ち会った。
2020年2月23日 久高島での写真
久高島で行われていたライアー制作ワークショップ。
久高島を旅していた私は、ワークショップにお邪魔しました。その時の写真。
それから一ヶ月後…2020年春からコロナ渦で世界が分断されることになる。
久高島でアンドレアスやライアーの仲間と出会うことができ、貴重な時間となった。
(左からアカシャ・YUKA・橘小百合・アンドレアス)
C=128Hz(基準周波数432HzでのC調)に基づいた音楽は、
霊的自由へと人々を開放する支援となるでしょう。
人間の内耳はC=128Hzに基づき構築されます。
~ルドルフ・シュタイナー~
432Hzについて
一般的な楽器や現代のオーケストラの調律に使われる440Hzに比べ、少し低い432Hzは、私たちの呼吸のリズムや自然のサイクルと密接につながり、宇宙の調和を感じる音とも言われています。
音の中に豊かな含みがあり、音に深みや広がりが感じられ、自然の音の波にとても近いため、自然の中で奏でると、とても心地よさを感じます。
古代エジプトやギリシャでも、432Hz 純正率は、宗教的なもの、寺院やお墓の建立などに際し神聖な数字として扱っていたという説もあります。
参照資料
「ライアーハンドブック」ライアーファミリー・サポーターSAKURA工房 須藤亜希子監修
「ライアーの花束」三友子著
「魂(ルビ あなた)の音が聴こえる ソウルサウンドライアーの響き」
ライアーの音色と水の不思議なお話
音は水中では、4、5倍早く伝わるといいます。
人のからだの細胞は、ほとんど水ですから
音は細胞の水をものすごいスピードで振動させるのでしょう。
不調和を、調和の振動に変化させるのでしょう。
そして、耳には聴こえていない
可聴域を超えるライアーの倍音には、
癒しの力があるのかもしれません。
「魂(あなた)の音が聴こえる ソウルサウンドライアーの響き」より
「音」とは、「振動」。振動は波・周波数です。
「音」は、粒子や物が振動することで生まれます。
音はヘルツ(Hz)という周波数で表されます。1ヘルツ(Hz)は、1秒間に1回の振動です。人が音として聞き取れる周波数は、20ヘルツ〜2万ヘルツといわれ、周波数が高いほど音は高くなります。
幼い子供は2万ヘルツくらいまで聞くことができるそうです。
20代前半の若者は、モスキート音(mosquito 蚊の意味 蚊が飛ぶように不快に聞こえることから)17.6キロヘルツという非常に高い周波数の音を聞き取れると言われています。
2005年イギリスのステーブルトンが店舗内外にたむろして反社会的行為を行う若者たちを立ち去らせる装置「モスキート」を開発しました。
聞き取れる音域は年齢とともに下がり、高齢になると1万ヘルツ以上の音はだんだん聞こえなくなっていくそうです。
通常私達は、自分の耳に聴こえる音だけを「音」として認識していますが、実は人間の耳には聴こえないけれど存在している音の領域があります。人間が聴き取れる周波数の領域は、「可聴域」と呼ばれます。
人間以外の動物たちの可聴領域は広く、人の聴力の10倍以上。
イルカやコウモリなどは20万ヘルツの音まで聞くことができるそうです。
私たち人間は、体の約60%が水分といわれています。(赤ちゃんは、70%〜80%もありますが、成長とともに減少し、成人では約60%になります。)
音は、水中では、4、5倍早く伝わるといいます。ライアーを体の上に乗せて奏でると、体中の水に共鳴すると共に、骨という骨にも振動が直接伝わっていきます。
水がたとえ1滴でもその情報を保持し、その記憶を他に伝えてゆけるように、きれいな振動は、私たちの体の隅々にまで伝わり、美しい波形に整えてくれる作用、例えるならば、心身の調律作用が期待でき、また、体の周りに存在するといわれる、目に見えないエネルギー的ボデイ(エーテル体・アストラル体・メンタル体・コザール体などのエネルギーフィールド)にも、ライアーの響きは伝わり、影響を及ぼすと考えられます。
「Lyra Guide Book SACRA工房 須藤亜紀子著に加筆致しました」